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「そうか、もう君はいないのか」  城山 三郎 

そうか、もう君はいないのかそうか、もう君はいないのか
(2008/01/24)
城山三郎

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感想UPしなくちゃ〜〜〜って思ってたら、3月22日の朝日新聞のbeでこの本が紹介されてました。
とても心温まるエッセイで、mariruもオススメです。

夫婦でいつまでも仲睦まじくありたいなぁと思う、理想のようなご夫婦。
奥様が亡くなって7年も経って書かれた本なのに、城山さんの語るご夫婦の思い出は全く色あせることなくキラキラしてました。
奥様が亡くなられた時はその死を認めることを拒み、葬儀への出席を拒否、その後の墓参りにも行きたがらなかったという姿に深い愛情を感じて涙がこぼれました。
お墓に入った奥様との対話を拒んで、心の中に住む愛妻と日々語り合っていたのかもしれませんね。

昨年城山さんご自身も他界され、お二人がいなくなってしまった今、この本は「肉体を失っても、愛は大切な人達の胸に留まっている」そんなことを語りかけてくれているように感じます。

妻亡き後は夫の胸に、そして夫なき後は子供達の胸に。
未完のこの本の最後をまとめた娘さんの言葉のそここに、ご両親への敬愛がにじんでいて羨ましくなりました。
子ども達が大きくなったら、親の事を暖かく語れる人になって欲しい。。
それは溺愛することから生まれるのじゃなく、親が自分の人生に真剣に向き合う姿を見せることで、自然に生まれる物の様な気がします。

月日に初心を奪われることなく、いつまでもピュアな自分でいたいものです。


               <妻>
             
            夜ふけ 目ざめると
            枕もとで何かが動いている
            小さく呟くような音をたてて
            何者かと思えば
            目覚まし時計の秒針
            律儀に飽きることなく動く
            その律儀さが 不気味である

            寝返りを打つと 音は消えた
            しばらくして おだやかな寝息が
            聞こえる
            小さく透明な波が
            寄せては引く音
            これも律儀だが 冷たくも
            不気味でもない

            起きてる間は いろいろあるが
            眠れば時計より静か
            「おい」と声をかけようとして やめる
            五十億の中で ただ一人「おい」と呼べるおまえ
            律儀に寝息を続けてくれなくては 困る


             (「そうか、もう君はいないか」より)

「エピデミック」  川端 裕人 

エピデミックエピデミック
(2007/12)
川端 裕人

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久しぶりにずっしり重い本を読んじゃった・・疲れました。

この本は朝日新聞の書評欄に掲載されていたんですが、現在懸念
されている新型ウィルスの存在がもし確認されたら・・・・という想定で
書かれた怖い小説です。
一昔前の映画、ダスティン・ホフマン主演の「アウト・ブレイク」みたいなお話。
アウトブレイクアウトブレイク
(2007/06/08)
ダスティン・ホフマン、レネ・ルッソ 他

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(あらすじ)
日本の海沿いの片田舎で、原因不明の呼吸器感染症の患者が
あらわれます。はっきりとした治療法もないまま、感染源の特定・
感染ルートの洗い出しのため現地に入る疫学チーム。 
必死の探索をあざ笑うように感染は急速に拡がり、死者は
増えていきます。 ウィルスを巡る時間との戦い、感染は医師の
命をものみこみ恐怖は拡がります。
医学会や政治家の思惑を他所に、ひたすら感染ルートを模索する
疫学チームの追跡は、しだいに感染源に迫っていくのでした。

実際に鳥インフルエンザが騒がれている今日、突然こんな現実が
突きつけられないとも限らない。ジワジワと忍び寄ってくる足音が
聞こえてきそうで怖い本です。

まぁ、いつ来るか分からないものに怯えていても仕方ないので、
取りあえずの飛沫感染予防策として、高性能のマスクの買い置き
くらいしとこうかな・・なんて思ってます。^^

「陰日向に咲く」 劇団ひとり 

陰日向に咲く陰日向に咲く
(2006/01)
劇団ひとり

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劇団ひとりの処女作、すごいロングセラーになりビックリしました。
才能溢れる人なんですね。
図書室でも予約数が三桁、東京タワーと並ぶ人気でした。
遅ればせながらmariruも読んだので、先日観た映画と合わせてご紹介します。

路地裏に咲く花のように、社会の底辺で生きる人々を描いた連作短編集ですが、登場人物は「劇団ひとり」らしい何とも情けない面々。
ホームレスに憧れるサラリーマン売れないアイドルを思い続けるオタク
もてあそばれたカメラマンの卵ギャンブルをやめられない男、そして売れない芸人
みんな自分のふがいなさを持て余しながら殻を破ろうともがいている。

独特のキャラ設定に感情移入しづらかったけど、「ギャンブルをやめられない男」の話では、借金が雪だるまのように膨らんで行く様子や感情がリアルで、理性を一歩踏み外した時の怖さを感じました。
そして、単独のお話にもさり気ない上手さを感じましたが、5つの話がどこかでそっとリンクしている、その繊細な運命の絡み具合にビックリ。

劇団ひとり、次回作が楽しみです!
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「人のセックスを笑うな」  山崎 ナオコーラ 

人のセックスを笑うな (河出文庫)人のセックスを笑うな (河出文庫)
(2006/10/05)
山崎 ナオコーラ

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実はこの本2006年10月頃に一度読んでまして、その当時の感想は「主人公の感情が希薄で、共感できない。」と辛口だったのですが、今回映画化に当たってキャスティング聞いたら無性にもう一度読みたくなって一気読みしました♪

19歳の美術学生”みるめ”と39歳非常勤講師”ユリ”の恋物語。20才の年齢差を軽々と飛び越え『恋』におちる”みるめ”が愛しくて、恥ずかしくって、切なくて・・・
恋するってこんなにふわふわとした幸せな気持ちだよね〜と、(完全に”みるめ”目線で)胸の奥があたっかくなりました。

映画では、みるめ役に松山ケンイチ、ユリ役に永作博美。
どちらも好きな俳優さんだし、未知数の魅力があり想像力が膨らみます。
そして、2度目の読書はキャストを想像しながら読んだせいか、一回目に読んだ時より
ずーーとよかった!  つくづくゲンキンなものだと思います。

読書って不思議ですね、同じものを読んでも読み手の心の状態で印象が変わってくるんだから。また何年かしてこの本を読んだら今度はどう感じるのかな。
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